令和5年度施政方針及び予算提案説明

ページ番号1008179  更新日 2023年3月16日

印刷大きな文字で印刷

4つの方針

子育てするなら逗子

 まず、1つ目の「子育てするなら逗子」についてであります。
 安心して妊娠、出産ができる環境を整えるため、これまで近隣市町に比べて助成額が低かった妊産婦健診助成費を、令和5年4月1日受診分から引き上げてまいります。併せて、令和4年4月1日より不妊治療が保険診療となっておりますが、特に自己負担額が多い生殖補助医療に対して、新たに生殖補助医療費の助成を行うとともに、不育症治療に対しても助成を行ってまいります。
 また、きょうだいが複数園に分かれている場合や自宅から遠く通いづらい保護者の負担を軽減し、結果として待機児童の解消につなげるべく、駅前送迎保育ステーションの設置について検討するための実証事業を実施いたします。
 体験学習施設スマイルについては、子育て、教育、福祉等の各分野が連携して、幼児期から楽しく遊び、学べる場とするため、また、子育て世代が集ったり多世代交流ができたりする場とするため、指定管理者制度の導入の検討も含め、コンセプト・方向性の再構築を行ってまいります。
 さらに、民間事業者のノウハウ等を活用しながら、本市の自然やまちの環境を生かし、親子遊びの場づくりや遊びを通じた子どもの居場所づくりを充実させてまいります。
 また、これまで修繕対応ができていないため使用禁止となっていた公園遊具等につきましては、改修や更新を引き続き重点的に行い、子どもたちが安全に遊べる環境を整えてまいります。
 教員が元気に子どもたちと向き合うための取り組みとしては、各学校の教育相談コーディネーターが職務に専念できるよう、その授業を担うための特別支援補助教員の増員、少人数指導を行うための教員の配置、臨時的任用教員などを指導する教育指導教員の配置など教育環境を整えてまいります。また、今日的な課題に対応するため、通級指導教室における巡回教員や、GIGAスクール構想におけるICT機器の効果的な活用や教員間・学校間格差を解消するためのICT指導員等の派遣など、教育関係の人員を充実させていまいります。さらに、神奈川県において採用、配置されているスクール・サポート・スタッフについても、市において増員し、より一層の教員の負担軽減を図ってまいります。加えて、現在、虹色サポーターの愛称で各学校において御協力いただいている支援教育推進ボランティアの方々についても、将来の制度化も視野に入れその処遇を見直すことにより活動の場の拡充を図り、児童・生徒へのサポート体制の強化につなげたいと考えております。
 また、10億円の寄附金を原資として市が昨年1月に設立した一般財団法人逗子市渡邉利三奨学金財団は、国内外を問わずリーダーとして活躍したいという高い志を持つ市内在住の大学1年生に対して奨学金給付事業を開始したところでありますが、令和5年度は給付対象の学年を4年生まで拡大しての実施を予定しております。本財団については、昨年末、神奈川県へ公益認定申請書を提出し、現在審査を受けていることを御報告させていただきます。

いくつになっても元気で安心なまち

 次に、2点目の「いくつになっても元気で安心なまち」についてであります。
 高齢者の移動手段の確保にかかる取り組みとして、令和5年度にはコミュニティバス等の持続可能な地域交通の導入に向け、市と地域が協働して取り組むこととし、実証運行の結果を踏まえた制度設計に着手をしてまいります。
 また、高齢者の外出支援と移動支援を目的として、70歳以上の非課税者を対象に京浜急行バスのふれあいパスの購入助成を実施してまいります。これは、運転免許を自主返納した方に対しても、助成をしていきたいと考えております。
 障がいのある人への外出支援として、移動支援事業所の利用希望が増加傾向にあります。今後のさらなるニーズ増加を見据え、ヘルパー人材の不足を解消し、必要とする人が円滑に安心して事業者からサービス提供を受け外出できるよう、移動支援サービス従事者の研修受講費用や採用等に係る助成を実施することにより、人材確保に向けた取り組みを進めてまいります。
 一方、健康寿命を延ばしてみんなで元気な高齢者を目指す取り組みとして、高齢者の運動習慣化を図るため、コロナ禍でも実施可能なウォーキングを中心とした「てくtec逗子」をME-BYOカルテアプリを入れたメンバーも対象とし規模を拡大するほか、認知症予防に効果のあるeスポーツイベントを定期的に開催することによる効果検証など、新たな取り組みも加えて拡充して実施してまいります。
 さらに、65歳以上の非課税者で身体障害者手帳の交付対象とならない者に対して、補聴器の購入費用の一部を助成することで、高齢者の社会参加と日常生活の質の向上を目指してまいります。

地球環境を守り、安全なまち

 次に、3点目の「地球環境を守り、安全なまち」についてであります。
 住宅都市という本市の特性から、令和4年度には再生可能エネルギーの利用、温室効果ガスの排出削減及びエネルギーレジリエンス(災害時の電力供給)に資する住宅関連設備等への補助制度を創設しました。また、公用車に電気自動車及びシェアリングシステムを導入し、平日は公用車として利用し、休日は地域住民等へシェアリングする公用車を活用したEVカーシェアリング事業を2月13日から開始したところであります。
 市では、令和12年度までに、原則として市内の電力を使用するすべての市所有(管理)施設において、再生可能エネルギー100パーセントの電気を調達することを目標とし、温室効果ガスの排出削減に取り組んでいます。昨年10月1日から新たに市役所を含めた5施設で再生可能エネルギー100パーセントの電気へ切り替えたことにより、市施設全体の使用量の約73パーセントにまで達しております。令和5年度には、令和4年度に実施した逗子市地域脱炭素に向けた再生可能エネルギー導入戦略策定業務の結果を踏まえ、逗子市地球温暖化対策実行計画の改定、第二次逗子市環境基本計画の見直しを行ってまいります。
 一方、崖地対策については令和2年度以降年々拡充をしてきたところでありますが、民有地の安全対策を促すための防災工事費助制度を拡充し、令和5年度には危険木の伐採を行った際の樹木等の搬出・処分費用についても補助対象となるよう制度を見直してまいります。
 近年の台風や豪雨による倒木や崖崩れの発生を未然に防ぎ、緑地の有する公益的機能の維持と、将来にわたり良好な緑地を保全するため、民有緑地の所有者等に対して維持管理に充てる費用の一部を助成する制度を創設します。
 また、降水量の増加による浸水対策のため、令和5年度、6年度の2か年で、必要なGISデータの作成、浸水シミュレーションに基づき田越川準用河川洪水浸水想定区域図及び内水浸水想定区域図を作成いたします。
 一方、令和4年中の救急出場件数が過去最高の件数となり救急需要が増加したことから、令和5年度には北分署の救急自動車を更新し、既存の救急自動車を予備車として運用することで、救急体制の強化を図ってまいります。また、119番通報を受け付ける消防指令システムを更新整備するとともに、消防力の基礎となる消防職員を確保し、消防力の充実強化を図ってまいります。

住み心地の良いまち

 次に、4点目の「住み心地の良いまち」についてであります。
 何より、誰もが安心して暮らすためには、人権が尊重され、自分らしく生きることができる社会の実現に向けた取り組みが不可欠です。インターネットによる誹謗中傷、子ども、女性、高齢者などへの人権侵害、新型コロナウイルス感染症による差別や偏見など、人権の課題は多岐にわたっています。こうした状況を踏まえ、市の人権施策を総合的に進めるため、(仮称)逗子市人権施策推進指針の制定を目指し検討してまいります。
 また、デジタル技術を活用して市民の皆様の利便性を上げる取り組みとして、「逗子市のデジタル・ガバメント推進についての方針」に基づき、来庁しなくても手続きや相談等ができる市役所を目指す取り組みを進めていきます。手続きにつきましては、令和5年度も引き続き進捗管理を行いながらオンライン化を拡大していくとともに、相談業務や会議、説明会につきましては、対面だけでなくオンラインでの相談や参加を市民が選ぶことができる状況を増やしてまいります。そして、これらを市民の皆様に使っていただけるよう周知するとともに環境を整え、方針の目標とする来庁者数約6割減を目指してまいります。
 逗子アートフェスティバルは、令和5年度は3年に一度規模を拡大して行うトリエンナーレ年に当たります。市内各所で本市に縁のあるアーティストを中心に作品を展開しながら、例年以上に市内外に向けて広くイベントの周知を図ってまいります。
 また、小坪漁業協同組合と協働で行っている漁業と観光等の組み合わせによる漁業体験等については発展的自立を図るとともに、新たに海上タクシーなどの試行的取り組みを進めてまいります。
 JR東逗子駅前用地の活用については、令和5年度には各公共施設の利用者を含めワークショップ形式で意見をいただきながら、施設の規模、配置等をまとめる基本計画を策定してまいります。
これまでワーケーションは、新しい働き方を模索する動きに対応し、主に関係法人づくりの一環として取り組んできました。ワーケーションにより、実際に本市に足を運ぶ人も増えることは、東京までのアクセスの良さや豊かな自然環境をはじめとした逗子市の魅力を広く知ってもらうきっかけとなることから、交流人口、関係人口づくりとしての効果も狙ってまいります。
 また、転入者の受け皿となる住宅の確保も、転入者を増やす上で重要な鍵となると考えます。コロナ禍の働き方や住まいに対するニーズの変化により、市内の住宅需要が高まっていますが、市内において不動産物件を確保することが難しいと、転入者からも不動産関係者からも聞いております。市内には新たに住宅地を開発する余地もありませんが、一方で市内には1,690とも言われる空き家が存在しており、空き家の解消と有効活用は急務であると考えております。
 令和元年に立ち上げた空き家バンクでは、現在までに32件の登録があり27件が空き家解消に至っておりますが、まずは空き家の所有者の方にアプローチをすることが第一歩だと考えます。令和4年度には専門家によるアドバイザー派遣制度を創設するとともに、空き家が抱える様々な課題解決に使える補助金を交付するモデル事業の実施など、利活用の促進に注力してまいりました。引き続き、こうした取り組みを継続し、空き家の抑制及び流通促進に努めてまいります。

 まずはこの一年、目に見えて「逗子は変わった」と皆様に喜んでいただけるよう、職員と力を合わせて誠心誠意努めてまいります。

予算提案説明

 続いて、令和5年度予算案についてご説明いたします。
 まず、一般会計の概要について、歳入からご説明いたします。

 市税につきましては、まず全体では、前年度と比較して3億6,607万4,000円増となる93億9,094万8,000円を計上いたしました。
 市民税は、前年度と比較して3億5,100万円増の51億6,600万円を計上いたしました。
 固定資産税は、前年度と比較して1,657万4,000円増の33億3,644万8,000円を計上いたしました。
 地方消費税交付金は、令和4年度実績と経済状況を考慮し、前年度と同額を計上いたしました。
 地方交付税は、令和4年度の交付実績及び国の地方財政対策などにより、前年度と比較して3億8,700万円増の20億7,000万円を計上いたしました。
 分担金及び負担金は、保育所入所保護者負担金、ごみ処理負担金などの増加により、前年度と比較して4,765万5,000円増の4億1,625万円を計上いたしました。
 使用料及び手数料は、駐輪・駐車場使用料などの減少により、前年度と比較して8,808万4,000円減の2億9,944万9,000円を計上いたしました。
 国庫支出金は、防衛施設周辺民生安定施設整備事業補助金、子ども・子育て支援施設整備交付金、出産子育て応援交付金などの財源により、前年度と比較して9,722万5,000円減の32億2,324万8,000円を計上いたしました。
 県支出金は、市町村自治基盤強化総合補助金、小児医療費助成事業補助金、子ども・子育て支援施設整備交付金などの財源により、前年度と比較して6,950万7,000円増の15億699万3,000円を計上いたしました。
 寄附金は、ふるさと納税について、前年度と比較して2,300万円増の2億2,300万円を見込み、総額では、前年度と比較して2,410万円増の2億2,455万1,000円を計上いたしました。
 繰入金は、年度間の財源調整のための財政調整基金繰入金7億8,000万円のほか、公共施設の老朽化対策等の財源といたしまして、公共公益施設整備基金繰入金1億3,800万8,000円など、前年度と比較して2億9,366万3,000円増の11億4,686万5,000円を計上いたしました。
 市債は、臨時財政対策債1億7,300万円のほか、施設整備に係る事業債など、前年度と比較して1億7,220万円減となる15億2,400万円を計上いたしました。

 次に、歳出における性質別経費の内訳についてご説明いたします。
 人件費は、退職手当の減少などにより、前年度と比較して1億3,902万6,000円減の48億1,937万7,000円を計上いたしました。
 扶助費は、生活保護費の減少などにより、前年度と比較して3,009万円減の50億9,940万4,000円を計上いたしました。
 物件費は、焼却施設煙突点検調査業務委託、小学校給食運営経費の増加などにより、前年度と比較して1億8,548万2,000円増の40億728万7,000円を計上いたしました。
 補助費等は、出産・子育て応援給付金、下水道事業会計繰出金の増加などにより、前年度と比較して1億1,741万8,000円増の11億8,891万9,000円を計上いたしました。
 投資的経費は、消防指令システム整備経費、放課後児童クラブ整備経費の増加などにより、前年度と比較して7億1,500万円増の20億3,823万5,000円を計上いたしました。

 以上の結果、一般会計予算総額は、前年度と比較して8億9,100万円、率にして4.2パーセント増の220億4,600万円となっています。

 次に、特別会計では、国民健康保険事業が前年度と比較して2.1パーセント増の67億1,580万円、後期高齢者医療事業が前年度と比較して1.4パーセント減の13億3,920万円、介護保険事業が前年度と比較して3.4パーセント増の67億4,380万円となり、公営企業会計では、下水道事業が前年度と比較して16.5パーセント減の31億8,317万3,000円となります。
 以上の結果、一般会計、特別会計及び公営企業会計を合わせた予算総額は、400億2,797万3,000円となり、前年度と比較して6億393万6,000円、率にして1.5パーセントの増となりました。

 令和5年度の市政運営に当たっては、総合計画基本構想に掲げた将来像「自然に生かされ、自然を生かすまち」、「コミュニティに支えられ、コミュニティを支えるまち」に向けて、「わたしたちはこんなまちにしていく」を実現するための5本の柱を推進するとともに、市民の悲願である池子の森全面返還を目指し、まずは池子米軍家族住宅地区内約40ヘクタールの土地の返還に向けて、引き続き取り組んでまいります。

1 共に生き、心豊かに暮らせるふれあいのまち

 まず、「1 共に生き、心豊かに暮らせるふれあいのまち」についてご説明いたします。
総務管理費のうち、庁舎維持管理事業は、庁舎のトイレ個室にサニタリーボックスを設置する経費123万4,000円を計上いたしました。
 社会福祉費のうち、地域共生社会推進事業は、福祉の総合相談機能を有する包括的な相談支援体制を構築するための経費1,800万3,000円を計上いたしました。
 障がい者移動支援人材確保等事業は、移動支援サービスに従事することへの支援、市内事業所の人材確保を補助する経費といたしまして240万円を計上いたしました。
 ふれあいパス購入助成事業は、高齢者割引乗車券の購入費用を助成する経費といたしまして739万円を計上いたしました。
 高齢者補聴器購入助成事業は、補聴器の購入費用を助成する経費といたしまして181万1,000円を計上いたしました。
 児童福祉費のうち、放課後児童クラブ整備事業は、沼間小学校区放課後児童クラブの建物の老朽化に伴い、建築工事及び移転を行う経費といたしまして3億6,015万1,000円を計上いたしました。
 駅前送迎保育ステーション実証事業は、設置について検討するための実証実験を行う経費といたしまして614万4,000円を計上いたしました。
 小児医療費助成事業は、0歳から18歳までの通院と入院に係る自己負担額について所得制限を設けず無償化する経費といたしまして2億3,746万4,000円を計上いたしました。
 親子遊びの場運営事業は、気軽に出かけることができる、子どもの遊び場と保護者間の交流の場をつくる経費といたしまして154万2,000円を計上いたしました。
 児童育成事務費は、幼稚園無償化手続きなどの電子申請化を行う経費などといたしまして595万6,000円を計上いたしました。
 湘南保育園運営事業及び小坪保育園運営事業は、湘南・小坪両保育園にICTを活用した登園情報等の管理を行う経費など7,852万円を計上いたしました。
 保健衛生費のうち、妊産婦健診事業は、妊産婦健診助成費を増額する経費などといたしまして3,062万1,000円を計上いたしました。
 特定不妊治療費等助成事業は、生殖補助医療費と不育症治療費の自己負担を助成する経費といたしまして250万7,000円を計上いたしました。
 国民健康保険事業特別会計のうち、特定健診・特定保健指導事業は、健診受診率の向上につなげるため、受診費用の自己負担1,500円を無償化いたします。
 介護保険事業特別会計のうち、一般介護予防事業は、運動習慣化を目的とした「てくtec逗子」の実施などの経費といたしまして2,238万3,000円を計上いたしました。

2 共に学び、共に育つ「共育(きょういく)」のまち

 次に、「2 共に学び、共に育つ「共育(きょういく)」のまち」についてご説明いたします
 教育総務費のうち、支援教育充実事業は、支援教育の充実を図るため特別支援補助教員、通級指導教員を増員するほか、支援教育推進ボランティアの方々に対する謝礼などといたしまして6,141万円を計上いたしました。
 少人数指導教員・教育指導教員派遣事業は、経験の浅い教員の資質と指導力の向上を図るため教育指導教員を増員するとともに、児童生徒の学力向上のため少人数指導教員を増員し、きめ細かな指導を行う経費といたしまして2,500万7,000円を計上いたしました。
 スクール・サポート・スタッフ派遣事業は、教員の事務作業を支援するため、現在県費負担で配置している職員では足りない日数を補完する経費といたしまして221万7,000円を計上いたしました。
 小学校費のうち、学校施設整備事業は、久木小学校校舎長寿命化実施設計業務委託費のほか、小学校ごとに計画的かつ予防的な修繕を行うための個別施設計画策定業務委託費などといたしまして2億540万7,000円を計上いたしました。
 小学校給食運営事業は、逗子小学校及び沼間小学校の給食調理等業務委託費等に加え、物価高騰の影響による給食費の値上がりに対し、保護者の負担を軽減するための経費などといたしまして8,560万8,000円を計上いたしました。
 教育用コンピュータ維持管理事業は、授業におけるICTの利活用を推進するとともに、機器操作のサポート等を行うICT指導員等を派遣する経費などといたしまして7,958万4,000円を計上いたしました。
 中学校費のうち、学校施設整備事業は、中学校ごとに計画的かつ予防的な修繕を行うための個別施設計画策定業務委託費などといたしまして3,635万1,000円を計上いたしました。
 中学校給食運営事業は、市立3中学校の給食調理等業務委託費等に加え、物価高騰の影響による給食費の値上がりに対し、保護者の負担を軽減するための経費などといたしまして1億984万9,000円を計上いたしました。
 教育用コンピュータ維持管理事業は、授業におけるICTの利活用を推進するとともに、機器操作のサポート等を行うICT指導員等を派遣する経費などといたしまして3,352万6,000円を計上いたしました。
 社会教育費のうち、文化活動振興事業は、逗子市文化祭の共催に係る経費のほか、トリエンナーレ開催となる逗子アートフェスティバル実行委員会への負担金などといたしまして346万1,000円を計上いたしました。

3 自然と人間を共に大切にするまち

 続いて、「3 自然と人間を共に大切にするまち」についてご説明いたします。
 清掃費のうち、生ごみ処理容器等購入費助成事業は、生ごみの減量を促進するため非電動式生ごみ処理容器に加え、電動式生ごみ処理機の購入費助成を行う経費といたしまして472万6,000円を計上いたしました。
 環境保全費のうち、カーボンニュートラル推進事業は、カーボンニュートラル推進補助金700万円のほか、公共施設等太陽光発電設備導入調査業務委託費など1,780万9,000円を計上いたしました。
 景観のまちづくり推進事業は、景観条例の手続きを経た分譲地の緑化を担保するため、エンドユーザーが緑化する費用を補助する経費などといたしまして219万1,000円を計上いたしました。
 民有緑地維持管理推進事業は、保存樹林を含む民有林について、枝払いや伐採等の維持管理費用を助成する経費といたしまして300万円を計上いたしました。
 近隣公園維持管理事業は、久木大池公園の園路の一部が通行できない状態にあることから、整備検討業務委託費など1,546万5,000円を計上いたしました。
 街区公園維持管理事業は、点検により修繕が必要と判断した遊具の修繕工事など3,829万5,000円を計上いたしました。
 蘆花記念公園維持管理事業は、長柄桜山古墳群につながる散策路の整備工事など698万8,000円を計上いたしました。

4 安全で安心な、快適な暮らしを支えるまち

 続いて、「4 安全で安心な、快適な暮らしを支えるまち」についてご説明いたします。
 総務管理費のうち、JR東逗子駅前用地活用事業は、公共施設を集約するとともに、逗子のまちづくりに求められる複合施設といたしまして整備するため、基本計画策定検討に係る業務委託の経費といたしまして1,210万円を計上いたしました。
 水産業費のうち、小坪漁港活用・活性化促進事業は、小坪漁港を活性化する方策といたしまして、漁港を活用したイベント実施や実証的取り組みを進めるための費用に対する補助金100万円を含む603万4,000円を計上いたしました。
 商工費のうち、逗子市観光協会助成事業は、3年間休止となっていた花火大会を開催する経費に対する補助金2,000万円を含む2,893万1,000円を計上いたしました。
 環境保全費のうち、海水浴場運営事業は、安全で快適な海水浴場を運営するための警備費用のほか、防犯カメラの設置及び混雑状況を把握・分析するためのAI人流把握業務委託費などといたしまして3,188万8,000円を計上いたしました。
 土木管理費のうち、防災工事助成事業は、崖地の崩落などの災害を防止するために行う防災工事、危険木の伐採工事に加え、所有者自ら伐採した場合の運搬や処分の費用を助成する経費といたしまして1,550万円を計上いたしました。
 河川費のうち、河川維持管理事業は、田越川準用河川浸水想定区域図作成業務委託費など2,700万8,000円を計上いたしました。
 都市計画費のうち、優良建築物等整備事業は、JR逗子駅前の市街地にふさわしいまちづくりや環境整備を公民連携により行うため、優良建築物等整備事業補助金を交付する経費といたしまして1,133万9,000円を計上いたしました。
 消防費のうち、車両整備事業は、救急自動車を更新等する経費といたしまして6,414万4,000円を計上いたしました。
 下水道事業会計のうち、管路建設費は、管路施設ストックマネジメント基本計画策定業務委託費、久木中学校へのマンホールトイレシステム整備に係る工事費及び内水浸水想定区域図作成業務委託費などといたしまして3億4,611万円を、処理場建設改良費は、逗子市公共下水道ストックマネジメント計画策定業務委託費などといたしまして6億1,796万8,000円をそれぞれ計上いたしました。

5 新しい地域の姿を示す市民主権のまち

 続いて、「5 新しい地域の姿を示す市民主権のまち」についてご説明いたします。
 総務管理費のうち、行政ポイント実証事業は、ポイントの発行による参加促進効果の実証実験の経費といたしまして120万2,000円を計上いたしました。
 市制70周年記念事業は、記念事業実施に係る経費2万4,000円を計上いたしました。
 非核平和推進事業は、非核平和都市宣言自治体といたしまして取り組む経費のほか、ずし平和デーの開催経費などといたしまして28万5,000円を計上いたしました。
 コミュニティ活動推進事業は、市民団体がふれあい活動の拠点といたしまして空き家を活用している場合に、所有者に対し交付金を交付する経費といたしまして60万円を計上いたしました。
 社会福祉費のうち、人権推進事業は、(仮称)逗子市人権施策推進指針の策定に向けた検討を行う経費などといたしまして230万3,000円を計上いたしました。

池子の森全面返還をめざして

池子の森全面返還をめざして」については、逗子市池子接収地返還促進市民協議会助成事業11万5,000円を計上いたしました。

効果的・効率的な自治体経営を推進

 最後に、「効果的・効率的な自治体経営を推進」について、企業誘致等推進事業は、関係法人等創出事業に名称変更し、保育的機能を有する事業所補助金、ワーケーション費用・事業所開設費用補助金、企業版ふるさと納税制度を活用する経費などといたしまして1,839万5,000円を計上いたしました。

 以上、重点施策について説明させていただきました。

一般会計予算

 引き続き、一般会計予算についてご説明いたします。
 第1条は、歳入歳出予算の総額を定めたもので、歳入歳出それぞれ220億4,600万円とするものです。
 第2条は、継続費について、継続費の経費の総額及び年割額を定めたものです。
 第3条は、債務負担行為について、債務を負担する行為をすることができる事項、期間及び限度額を定めたものです。
 第4条は、地方債について、起債の目的、限度額、起債の方法などを定めたもので、限度額は15億2,400万円としています。
 第5条は、一時借入金について、借入れの最高額を14億円と定めたものです。
 第6条は、歳出予算のうち、人件費に限り同一款内における各項間の予算流用を行うことができるように定めたものです。

 次に、国民健康保険事業特別会計予算についてご説明いたします。
 第1条は、歳入歳出予算の総額を定めたもので、歳入歳出それぞれ67億1,580万円とするものです。
 第2条は、一時借入金について、借入れの最高額を1,000万円と定めたものです。

 次に、後期高齢者医療事業特別会計予算についてご説明いたします。
 第1条は、歳入歳出予算の総額を定めたもので、歳入歳出それぞれ13億3,920万円とするものです。

 次に、介護保険事業特別会計予算についてご説明いたします。
 第1条は、歳入歳出予算の総額を定めたもので、歳入歳出それぞれ67億4,380万円とするものです。

 次に、下水道事業会計予算についてご説明いたします。
 第1条は、予算の総則を定めたものです。
 第2条は、業務の予定量について定めたもので、処理区域内人口を5万9,026人とし、主要な建設改良事業は、管路建設費及び処理場建設改良費とするものです。
 第3条は、収益的収入及び支出の予定額について定めたもので、収入予定額は第1款の下水道事業収益といたしまして18億1,262万6,000円、支出予定額は第1款の下水道事業費用といたしまして19億2,681万5,000円とするものです。
 第4条は、資本的収入及び支出の予定額について定めたもので、収入予定額は第1款の資本的収入といたしまして9億7,243万8,000円、支出予定額は第1款の資本的支出といたしまして12億5,635万8,000円とするものです。
 第5条は、継続費の経費の総額及び年割額を定めたものです。
 第6条は、債務を負担する行為をすることができる事項、期間及び限度額を定めたものです。
 第7条は、企業債の目的、限度額、起債の方法などを定めたもので、その限度額は6億90万円とするものです。
 第8条は、一時借入金の限度額を4億円と定めたものです。
 第9条は、予定支出の各項の経費の金額の流用について、営業費用及び営業外費用の間の流用を行うことができるよう定めたものです。
 第10条は、議会の議決を経なければ流用することのできない経費を定めたものです。
 第11条は、他会計からの補助金について定めたものです。

 以上が、令和5年度の逗子市の予算の概要でございます。
 議員の皆様におかれては、何卒、ご賛同賜りますようお願い申し上げまして、施政方針及び予算提案説明を終わらせていただきます。
 長時間にわたりご清聴いただき、ありがとうございました。

(代読 柏村 淳 副市長)


※今年度の施策方針及び予算提案説明は、桐ケ谷市長選挙後の直近の議会であるため、所信表明と併せて述べております。

過去の施政方針及び予算提案説明

PDFファイルは、Adobe(R) Reader(R)等でご覧いただくことができます。Adobe(R) Reader(R)はアドビ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

このページに関するお問い合わせ

経営企画部秘書課
〒249-8686 神奈川県逗子市逗子5丁目2番16号
電話番号:046-873-1111(代表)
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。