逗子で唯一水田が残る名越緑地、里山原風景と豊かな生態系に出会える場所(2024年11月20日)

ページ番号1012013  更新日 2024年11月20日

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えがおレポーターのちょろみです。

「農ある暮らしがしたい」「自給力を高めたい」という思いから、以前、宮崎県の中山間地域に移住して暮らしていたことがあります。縁側や土間付きの広い家を借りて、近所の方に教えてもらいながら畑作業や漬物作りをしたり、床張りや壁塗りなどDIYをやってみたり、自然の中で豊かな暮らしを体験できました。

その後、仕事の面などを考え、自然があるけどもう少し都市にも近い場所が良いなと思い、逗子・葉山エリアに引っ越して来て数年が経ちます。

今年は、2歳になった娘と一緒に、市民農園を借りて畑作業を始めました。小さな畑ですが、土を触り種を植え、収穫できる喜びを味わえる豊かさを感じています。

今後、逗子でもう少し広い畑で野菜を育てたり、田んぼで稲作をしたり、保存食を作ったり、農ある暮らし、循環型の暮らしを創っていくことはできるのかな?と思っていた中で、

「逗子にも里山があるよ」と名越緑地のことを教えてもらいました。

夏真っ盛りの7月末の日曜日、名越緑地でこんちゅう観察会が開催されるとのことで、娘と一緒に参加してきました。

 

名越緑地とは?

逗子駅からハイランド循環のバスに乗り、久木五丁目で下車し歩くこと約4分。

緑生い茂る木々に囲まれた元来の自然が残る里山、名越緑地が在ります。

逗子で唯一残る水田があり、ホタルやザリガニ、その他さまざまな生き物、植物がみられる場所です。里山原風景と豊かな生態系の保全を目標に、ボランティア団体と個人会員からなる「逗子名越緑地里山の会」の活動によって、名越緑地の自然環境が守られています。

大きなため池もあり、田んぼや水路を渡る橋、バッタがたくさんいる原っぱ…トトロが出てきそうなTHE日本の原風景にノスタルジックな気持ちに包まれました。

逗子にこんな場所があるとは知らなかった…!近所に住んでいてお散歩コースにできたら最高だなと思いました。

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▲7月末の田んぼは青々とした稲がぐんぐんと成長していました

バッタやトンボ、多様な昆虫に出会える場所

こんちゅう観察会は、あつぎ郷土博物館学芸員で「日本の昆虫」などの著者である、槐真史(えんじゅまさふみ)先生を講師に開催され、小学生の親子を中心に複数組が参加していました。

探し方や昆虫の特徴など先生の話しを聞きながら、緑地内で場所を移動し、バッタやトンボ、蝶などさまざまな昆虫に出会うことができました。

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「バッタがいない原っぱは(除草剤などまかれているため)危ない」

という先生の言葉が印象に残り、その後、娘と公園などで遊ぶ際に、「バッタいるかな?」とバッタを探し、バッタがいると安心するようになりました。

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▲お兄ちゃん、お姉ちゃんたちが大きな虫取り網と虫かごを持って探している様子を見ている娘。

2歳の娘は、畑にいるダンゴムシやミミズをよく触っていましたが、この会への参加を機に昆虫図鑑を買い、バッタやトンボなど昆虫への興味が増したようです。

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▲オニヤンマにも遭遇!

さまざまな昆虫が生息できるのは、豊かな自然が残っているからこそ。

ため池があり水田があり、畑や果樹があり、多様な生き物が存在でき、循環型の暮らしができる里山を体感できる場所でした。

長年ボランティアとして関わる方が、

「子どものころは、逗子全体がここ(名越緑地)みたいな里山が当たり前だった。仕事で数十年離れて戻ってきたら、ここしか残っていなかった。だから、なんとしても残していきたいと活動を続けている」

と話していたことが印象的でした。

逗子に限らず日本のあちこちが、元々はこうした里山だったのだなと。

すべてを昔のような環境に戻すことは難しく、完全に自給自足の生活を目指すことはハードルが高いですが、小さくでも少しずつ食べ物を育てたり、土に触れたり、手作りできることを増やしたり、生ごみを堆肥に変えてみたり、日々の暮らしの中で自然に触れることや自給力を高める工夫をしていきたいなと改めて思いました。

そんなことを感じさせてくれた名越緑地での時間でした。

娘と一緒に、今度は秋の名越緑地にも行ってみたいと思います。

<名越緑地の基本情報>

住所:〒249-0001 神奈川県逗子市久木9-4-26

アクセス:・逗子駅逗22:逗子駅→ハイランド循環 久木五丁目下車 ・逗29 亀が岡団地循環 法性寺下車

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