邪魔者からスーパー海藻へ
厳しい環境下でも生育できる強い生命力を持つアカモクは、日本海側では食用として珍重されてきました。一方、昆布やワカメなどの海藻類が豊富な太平洋側では、食用とせず厄介者扱い。船のスクリューや漁網に引っ掛かりやすく、漁師やマリンスポーツ愛好者から「海の邪魔モク(邪魔者とアカモク を掛け合わせた造語)」と呼ばれ嫌われていました。しかし、近年、栄養価が高く健康にも美容にもよい成分が含まれていることが分かり、注目を集めています。
アカモクの収穫から出荷まで

逗子小坪のアカモクの収穫は、成熟し種を落とす前の1~3月ごろに行います。生殖器があり汚れがないものを選んで、船上から、鎌などを使用して刈り取ります。資源保護の観点から根こそぎとらず、海面を這うように長く伸びているものを収穫します。収穫したら、異物と真ん中の太い茎を取り除き水洗い。それを沸騰した湯に入れて青緑色になるまでゆで、メカブと同じように細かく刻んで出荷します。乾燥アカモクにする場合には、異物を取り除き水洗いしたものを、天日干しにします。
逗子小坪産アカモクの旬

逗子小坪産アカモクの旬は2〜3月。この時期には、逗子市内のスーパーなどで小坪産の生のアカモクを購入できます。旬の時期の若く柔らかい新芽は、苦味も少なく美味しく食べられます。また、ネバネバに含まれる花粉症改善効果が望めるフコイダンや、ダイエット効果が望めるフコキサンチンの含有量は、旬の時期が最も多くなります。
旬以外の時期にも、使いやすく保存のきく乾燥タイプのアカモクが、販売されています。