広報ずし 2026年1月号 NO.1007 2面 長い歴史の中で生まれ、守られ、受け継がれてきた文化財。市内には、歴史を物語る貴重な文化財が多数あります。今月は、市の文化財を紹介します。 【問い合わせ先】社会教育課【ホームページ番号】1004533 文化財でたどる ずしの歴史 出土品や場所が物語る 逗子の“あけぼの”から今日まで  逗子に人が暮らし始めたのはいつ頃でしょうか。池子米軍住宅建設時に発掘した池子遺跡群にそのヒントがあります。出土した石器は、旧石器時代にあたる2万年余り前にやりやナイフとして使われたもの。山の中を移動し、狩りをしながら暮らした人々が逗子にもいた証です。  その後、縄文時代に入ると温暖化が進みました。約6,000年前頃は今よりも海水面が高く、久木中学校や京急神武寺駅、JR東逗子駅の辺りまで海が入り込んでいたといわれています。そのため、当時の人々の生活の痕跡は、小坪や沼間の山の上で発見されています。  弥生時代以降は海岸線が大きく後退し、現在の逗子の基本的な姿が形作られました。池子遺跡群からは、約2,000年前の弥生時代中頃に使われていた農具や工具など、大量の木製品が発見されています。保存状態が良好で、県の重要文化財に指定されています。  桜山5丁目の台地上にある持田(もった)遺跡は、弥生時代中期から平安時代にかけての大規模な集落遺跡です。ここで出土した石製の装身具などは、古墳への副葬や他地域との交流のために使われたとされ、市の重要文化財に指定されています。また、国史跡長柄桜山古墳群は県内でも最大の古墳で、埴輪や土器などが出土しました。いずれも市域を越えて、広く神奈川や東日本の歴史を考える上で大変貴重な文化財です。  池子遺跡群資料館では、ここで紹介した出土品に加え、近代までの池子に暮らした人々の生活を示す痕跡を公開しています。 池子遺跡群資料館 (池子の森自然公園内) 【日時】(火)〜(日)9:00〜16:00 *休み(月)(祝日の場合は翌日の平日)、年末年始 【電話】046-871-7006 【ホームページ番号】1004553 【キャプション】 池子遺跡群で発掘された、市内最古のナイフ形石器。片側は鋭い刃で、もう片側は厚みを帯びている 持田遺跡で発掘された石製装身具類。左にある石製の腕輪「石釧(いしくしろ)」は完全なものとしては県内で唯一