広報ずし 2025年10月号 NO.1004 24面 連載市民インタビュー 人生のへそは逗子にあり 身の回りの人々や地域の環境、そして自分自身を信じ認めて前向きに生きる市民に、このまちで生きる意味を聞きました。 “日本でテルミンといえば逗子”が夢 テルミン奏者 大西ようこさん(久木)  楽器に触れずに音を奏でるテルミンの演奏家として活動する傍ら、市内でテルミンミュージアムを運営する大西さん。10月に開催される、逗子アートフェスティバル(以下、ZAF)でも演奏予定だ。 奏法も音色も不思議な楽器テルミン  テルミンは、1920年にロシアの物理学者テルミン博士によって発明された電子楽器。回路が入った箱から出た2本のアンテナに手をかざし、音を操る。「“ここがドの音”という空間的基準がなく、手の動かし方も人それぞれ。環境によっては演奏中に音がずれていくことも。とても繊細な楽器です」と話す。操法もさることながら音色も独特で、映画の効果音などにも活用された。その後、電子楽器はシンセサイザーへと発展したが、今でも世界中にテルミンファンが多いという。 演奏を極め、博物館もオープン  大西さんとテルミンの出会いは25年前。カルチャースクールでの体験をきっかけに、その魅力に一気にはまってしまった。テルミン奏法を学び、全国各地で演奏会を行うまでに。他にも、CDのリリースやテレビアニメの効果音制作なども務める。  2020年には、自宅そばにテルミンミュージアムを開設し、さまざまな種類のテルミンを展示。「世界で唯一のテルミン博物館です。楽器を寄贈してくださる方もいて、現在36台あります。テルミンの体験もできるので気軽に来てほしい」と話す。 テルミンの魅力を逗子から発信  逗子生まれ。大学卒業後に逗子を離れたが、8年前に戻ってきた。ZAFを知り、3年前に初参加。昨年は、旧逗子高等学校でテルミンと切り絵のコラボレーション企画を開催し、延べ500人が訪れた。「ZAFに関わる人たちは、人のつながりを作るのが上手で勉強になります」と言う。今年は切り絵に加え、とコラボレーション演奏を行う。  「テルミンを通して、逗子はもちろん、世界中の人との出会いがたくさんあります。“日本でテルミンといえば逗子”と言われるよう、これからもテルミンを奏でていきたい」 現場第一主義 市長だより vol.79  今月の特集は逗子の山です。市内のハイキングコースにはそれぞれ特徴があります。  特集では、二子山ハイキングコースを紹介しています。東逗子駅の近くから山道が始まりますが、一気に深い山中にいるような、市街地と全く違った風景を楽しめます。頂上より先には森戸川の源流が流れ、うっそうとした山の中に身を置くことになります。  長柄桜山古墳群のあるコースへは、私は葉桜団地から向かうことが多いです。入口近くにある第1号墳の頂上からは富士山や江の島、相模湾、さらに市内を一望できます。1,600年前の先人も、この景色を見てここをお墓にしたと思うと感慨深いですね。その先第2号墳からは、蘆花記念公園や逗子海岸へ出ることができます。  他にも法性寺や大切岸、多数の横穴式やぐらが並ぶまんだら堂などにつながるコースや、1,300年以上前に開山されたという神武寺から鷹取山に向かうコースがあり、多様な歴史の世界に引き込まれます。  小さな逗子のまちですが、変化に富んだハイキングコースがこれだけあるのは、逗子の魅力の一つですね。ぜひ一度皆さんもその景色を確かめてください。 逗子市長 桐ケ谷 覚 市役所への問い合わせは (土)(日)(祝)を除く8:30〜17:00 〒249-8686 逗子市逗子5丁目2番16号 【電話】046-873-1111 【ファクス】046-873-4520 広報ずし 2025年10月号  No.1004 発行/逗子市経営企画部企画課  毎月1回1日発行 Web版・音声版・点字版・テキスト版もあります。 →9月1日現在の人口 54,919人(男25,617人、女29,302人)、25,001世帯