広報ずし 2025年8月号 NO.1002 24面 連載市民インタビュー 人生のへそは逗子にあり 身の回りの人々や地域の環境、そして自分自身を信じ認めて前向きに生きる市民に、このまちで生きる意味を聞きました。 逗子市消防団長 矢島 明 さん(沼間) 誇りを持って地域の安全を守りたい  地域住民の有志で構成され、火災や台風などの災害時に出動する消防団。市内に9つある分団をまとめる消防団長の矢島さんは、入団から40年経つ消防団のエキスパートだ。 想像を超えた火災現場での活躍  父は消防団員だったが、自身は消防団に興味がなかったという矢島さん。ある日、火災発生と消防団招集を告げるサイレンが鳴り響いた。煙が上がる場所に知人宅があり、心配になって現場へ。そこで、裏側の崖からホースを引き上げて消火活動を行う消防団の活躍を目の当たりにした。普段とは違う、分団員の勇ましい姿に驚いたそうだ。「手伝え!」とホースを渡された矢島さんも消火活動に参加。「現場を体験して消火の大変さを知った。火は消さないと燃え広がると実感しました」。  その後、消防団に入団しないかと声が掛かり、1985年4月、沼間地区の第3分団に入団した。 先輩から継承され、皆で磨く技術  入団後は、消火用ホースや消防車の使い方、敬礼や号令の掛け方など、先輩から基礎をたたき込まれた。「訓練後は、振り返りをしっかり行いました。皆、地元をよく知っているからこそ、消火活動などについて工夫しながら取り組める。面白いし、やりがいがあった」と振り返る。  2006年からは4年間、分団長を務めた。その中で、技術などを競う操法大会に第3分団が出場することに。「大会に向けた訓練では、一生懸命がゆえに口げんかが始まったり、分裂しそうになったり。団員それぞれの個性が強く、一つにまとめるのが大変で。大会当日は会場に着いただけで込み上げるものがあり、本番前の挨拶では安どと達成感から涙があふれ言葉にならなかった」と笑う。 自分の力を発揮できる場所  訓練や現場などで普段できない体験ができるのが消防団の良さと話す。「皆で目標に向け活動し、成し遂げた時の達成感はたまらない。一人一人が個性を生かし、自分の力を発揮できる場所。それが消防団です」。 *18ページに消防団員募集について掲載しています。 ---------------------------------------------- 市長だより vol.77 現場第一主義  昭和20年に終戦を迎えてから80年が経過します。戦争を知らない世代が大多数である今、改めて戦争の悲惨さを学び、戦争とは何かを考えなければと強く思います。  世界においては各地で紛争が起こっており、その様子が毎日のように報道されています。いまだに戦争が無くならず、争いを繰り返す現実が無念でなりません。紛争が起こっている地域において、いつ攻撃されるか分からない、常に恐怖と背中合わせの暮らしはどれだけつらいことでしょうか。ましてや最愛の家族が犠牲になることは到底受け入れられません。  日本では、戦争当時の体験を語れる方々がご高齢になり、語ることも行動することも難しくなってきています。今を生きる戦争の体験者から可能な限り生の声をお聞かせいただき、終戦から80年の今年を次の世代へとつないでいく重要な機会とするべきだと考えます。平和の尊さを再認識することで、過去の惨禍を繰り返さない平和な未来を築けることでしょう。  改めて戦争での苦難に思いをはせ、そしてこれからの世界の恒久平和が一日も早く実現することを強く願っています。 逗子市長 桐ケ谷 覚 ----------------------------------------------- 市役所への問い合わせは (土)(日)(祝)を除く8:30〜17:00 〒249-8686 逗子市逗子5丁目2番16号 【電話】046-873-1111 【ファクス】046-873-4520 広報ずし 2025年8月号  No.1002 発行/逗子市経営企画部企画課  毎月1回1日発行。 Web版・音声版・点字版・テキスト版もあります。 →7月1日現在の人口 55,002人(男25,663人、女29,339人)、25,045世帯