広報ずし 2024年7月号 NO.989 3面 2024 SUMMER 歴史 池子遺跡群資料館 池子地区を中心に出土した 旧石器時代から近代までの展示品が並ぶ 米軍住宅建設時に行われた発掘調査で出土した、旧石器時代から近代にわたる各時代の資料のほか、貴重なシロウリガイ類化石を展示しています。長柄桜山古墳群第1号墳から出土した埴輪や、現在の療育教育総合センター付近にある持田遺跡から出土した石製の腕輪なども見ることができます。 低湿地な環境のため 数多くの遺物が良好な状態に 発掘調査では、近代に至るまで、この地に暮らした人々の生活を示す痕跡が数多く発見されました。特に、弥生時代にあった河川の埋積土の中からは、くわ・すきなどの農耕具、おのなど石器の柄、布を織る道具など多様な木製品が良好な状態で見付かり、県の重要文化財にも指定されています。 【キャプション】 弥生時代に使われていた木製の農工具 ここに注目! 深海に生息する貝シロウリガイ 池子のシロウリガイ類化石は、440万年前、古相模湾の深海に生息していたものが海底地滑りによってさらに深い海底に運ばれ、化石になったものと考えられています。その後、地殻変動によって地層が隆起し、約50万年前に貝化石と共に地上へ現れました。 施設案内 【日時】(火)〜(日)9:00〜16:00 *休み(月)(祝日の場合は翌日の平日) 【電話】046-871-7006  アクセス 京急神武寺駅から徒歩約15分、JR逗子駅からバスにて「池子十字路」バス停下車徒歩約8分。池子の森自然公園内 【問い合わせ先】社会教育課 【ホームページID】1004553 私の推し! 社会教育課 吉田麻子  私が注目するのは奈良・平安時代の帯金具(おびかながぐ)。現代のベルトの留め金と形状が同じで、私たちが日頃身に着けているものを昔も同じように使っていたと想像すると、遠い過去も身近に感じられます。  また、製作過程で意図せずに付いた網代(あじろ)や葉、もみ殻の跡などが見られる弥生土器の展示も。ぜひ、昔の人々の営みを想像しながら、じっくり眺めてみてください。 【キャプション】 帯金具 土器