広報ずし 2023年4月号 NO.974 P24 連載市民インタビュー 人生のへそは逗子にあり 身の回りの人々や地域の環境、そして自分自身を信じ認めて前向きに生きる市民に、このまちで生きる意味を聞きました。 合言葉は「遊ぼう、みんなで」 “あそみなっ!” 代表 御堂誠二 さん(久木)  池子の森自然公園で開催している子どもの遊び場“あそみなっ!”。「そこに行けば誰かが遊んでいる」という遊びのきっかけの場で、御堂誠二さんはその代表を務める。 もっと子どもに自由な遊びを  造形家として活躍するかたわら、高校生などに美術を教えてきた御堂さん。多くの学生と関わる中で、心に不安を抱える子どもが少しずつ増えていることに危機感を覚えていた。  自身に子どもが生まれ公園に出掛けるようになると、目に付くのはゲームをしている男の子。走り回る元気な小学生の少なさに驚いた。  「今の子育てには何かが足りていないのではないかと感じました。自分が子どもの頃を振り返ると、遊びを通して親や友達など他者との関係を学んでいた気がします。子どもがもっと人とつながり合って遊ぶ機会を増やしたいと思いました」 子どもが遊ぶ風景を当たり前に  こうした思いに共感したパパ友と3年前に“あそみなっ!”を立ち上げた。「遊びたくても、子ども自身どこで誰と何をして遊んだらいいのか分からないみたい」と話す母親たちの声にも後押しされた。  池子の森の広い敷地で、父親を中心とした大人と子どもたちが水曜日や週末に思い切り遊ぶ。時には、けんけんぱや缶蹴り、ろくむしなど昔懐かしい遊びを楽しむことも。  「子どもには遊びに明け暮れて毎日を過ごしてもらいたい。子どものときに生身の人間と関わり、さまざまな経験をすることが、人間としての成長につながると信じています」  いずれは大人が場を用意しなくても、子どもだけで遊ぶ風景がまち中に広がるのが理想と御堂さんは言う。「放課後になると子どもたちが、あちらこちらで遊んでいる。そんな風景が逗子の当たり前になって、その様子を大人たちがうれしそうに見守る。そうした社会、まちになることを願っています」 市長だより vol.49 現場第一主義  新年度がスタートします。今年度の予算は、子育てや教育に力を入れています。もちろん高齢者や障がいのある方にとっても安心して元気に暮らせ、全ての方に「このまちに住んでいて良かった」と思ってもらえるまちづくりをしていきます。主な事業については、広報ずし5月号で特集する予定ですのでご覧ください。  育児休業を取得する男性の増加など変化は見られますが、社会にはまだ男女の役割分担意識が残っています。性別による役割を意識せずに、どんなことにも取り組むことは、大きく視野を広げることにもなるので大事だと考えます。性別や年齢に関係なく、私も自分にできることを積極的に取り組んでいこうと改めて思いました。  また、多様性を尊重する考えも広まってきているとは思いますが、まだまだ生きづらさを感じている方は残念ながら多くいらっしゃると思われます。まずは「知る」こと、そして普段から意識して「気付く」ことで当事者の苦しみを理解し、自分にできることを考えていくことが大切だと思います。  どなたでも自分らしく暮らすことができるまちを皆様と一緒に目指していきましょう。 逗子市長 桐ケ谷 覚 市役所への問い合わせは (土)(日)(祝)を除く8:30〜17:00 〒249-8686 逗子市逗子5丁目2番16号 046-873-1111 046-873-4520 広報ずし 2023年4月号  No.974 発行/逗子市経営企画部企画課  毎月1回1日発行。 Web版・音声版・点字版もあります。 ▼3月1日現在の人口 56,352人(男26,343人、女30,009人)、25,056世帯