広報ずし 2023年10月号 NO.980 2面  3面 逗子アートフェスティバル2023 10/7~29 まちと暮らしを盛り上げる アートの力 2013年に逗子アートフェスティバル(以下、ZAF)を開催してから10年。毎年、アーティストもそうでない人も、市民も市外の人もみんなが入り混じり、逗子らしい“つながり”を生み出してきました。 ZAFをきっかけにさまざまな活動が始まり、広がり、気が付けばアートが日常の一部になっている人も少なくありません。今月はZAFを中心に、まちや暮らしを彩るアート活動を紹介します。 【問い合わせ先】文化スポーツ課 誰もがアートを楽しむ場所 ZAF参加企画 みんなでアート みんなでアーティスト 2019年から毎年ZAFに参加している「みんなでアート」。それをきっかけに始めた「みんなでアーティスト」。両方に関わってきたデザイナーの中島さんに、活動への思いを聞きました。 中島文子さん “福祉とアート”を体感できる「みんなでアート」  障がい者福祉作業所に通うアーティストのドキュメンタリー映画『地蔵とリビドー』を逗子で上映したいと、2019年にZAFに飛び込んだ中島さん。そこで、針と糸を使わずに一枚の布からドレスを仕上げる「イージードレス」の矢部基子さん、車いすドレスのデザイナー宮澤久美さんと出会います。 「映画上映に併せて、“福祉とアート”をテーマに障がいがある人がモデルになり、3人それぞれが衣装を作ってファッションショーを行ったのが『みんなでアート』の原点です。モデルになってくれた人もとても喜んでくれて、多様な人が混ざり合いながら、ファッションを通じてアートを楽しむことが実現できました」 「みんなでアート」から始まった、新たなアートの場  「みんなでアート」初開催後、“アートを続けていきたい”と参加者から声が上がりました。そして始まったのが、月1回、障がいがある人を対象にアートプログラムを楽しむ「みんなでアーティスト」です。「出来上がった作品は、『みんなでアート』での展示やファッションショーで使うモチーフにしています。彼らが描く作品は、自分たちが思うままに描きたいことを表現していて面白い。私も絵を描きますが、上手いと思われたいと邪念が出てしまって駄目ですね」と笑います。 アートの力で人がつながり、大きく広がっていく  2021年から、ZAF全体の企画運営を行う逗子アートネットワークの共同代表になった中島さん。 「ZAFに参加する、多くのアーティストに出会えるようになりました。『みんなでアート』の協力者も増えていき、ファッションショーの他、ワークショップやポートレート撮影、ピアノコンサートなど誰もが楽しめる企画が満載のイベントに成長しました」  今年のファッションショーは、屋外での開催を予定。 「毎年さざなみホールで開催していましたが、より多くの人に観てもらえるよう今年は人気マルシェ『逗子中庭カフェ』とコラボし、フェスティバルパークで行います」  今年で5年目の開催となる「みんなでアート」。“障がいがあっても、認知症でも、高齢でも大人でも子どもでも。自然に混ざり合い、一緒に楽しむ”のコンセプトは変わらず、その内容はどんどん大きく広がっています。 (上段)毎月活動している「みんなでアーティスト」の制作風景。作品はファッションショーなどで活用する (下段)デザイナーの宮澤さんが開催する、ファッションショーに向けた衣装作りのワークショップ。モデル自らデザインと制作を行う ZAF2023『みんなでアート』 ファッションショー、マルシェ&ダンス、映画、VRアート体験など多様なアートイベントです。 【日時】10月21日(土)・22日(日) 【場所】文化プラザホール、フェスティバルパーク