広報ずし 2023年6月号 NO.976 2面  3面 歩いて健康 ウォーキングのススメ あなたは一日どのくらい歩いていますか。 生き生きと元気な毎日を送るためには、日頃の運動が不可欠です。ウォーキングは、思い立ったその日から誰でも気軽に始められて、いつ始めても遅すぎることはありません。また、一人でも仲間とでも楽しめるのもうれしいポイント。ウォーキングで、いつまでも健康なカラダを手に入れましょう。 ウォーキングの効果 「コロナ禍で低下した体力を歩いて取り戻す」をテーマに毎年開催している「てくtec(てく)逗子」。イベント内で講師をしている中村さんに、ウォーキングの効果について聞きました。 病気予防につながるウォーキング 1日の歩数 期待できる効果 10,000歩(うち速歩30分以上) メタボ予防 8,000歩(うち速歩20分以上) 高血圧症・糖尿病の予防 7,000歩(うち速歩15分以上) 骨粗しょう症・がんの予防 5,000歩(うち速歩7.5分以上) 認知症・心疾患・脳卒中の予防 4,000歩(うち速歩5分以上) うつ病の予防 出典:青柳幸利「中之条研究」(1年以上続けた65歳以上を対象にした研究) 理学療法士・フレイルトレーナー 中村 亮さん ウォーキングで健康的な生活を  運動習慣がない人は自分が1日にどのくらい歩いているか知らないことが多いですが、「てくtec逗子」は日々の運動量が数字で見えるので励みになると参加者の方に好評です。  体を動かせば食事もおいしくなり、夜もぐっすり眠れ、健康にいい好循環が生まれます。スポーツやジムで激しい運動もいいですが、健康のためならウォーキングでも十分効果が得られます。 万病に効くウォーキング  誰でも憂うつになったり、気分が落ち込んだ経験はあったりすると思いますが、そんな時には適度な運動がうつ病の予防・改善に有効と言われています。また、体を動かすことは認知症の予防としても効果があるという研究もあります。  左の表からも分かるように、ウォーキングの効果は1日4,000歩でうつ病を、5,000歩で認知症・心疾患・脳卒中の予防効果が期待できるとあります。特に心疾患や脳卒中は、要介護になる主な原因です。つまり、ウォーキング習慣は要介護状態を遠ざけることができるとも考えられます。その心疾患や脳卒中の原因の一つに高血圧症などがありますが、これも7,000〜8,000歩で予防につながります。  また、歩くことで骨にかかる負荷が骨の健康状態を改善し骨粗しょう症の予防効果が高まり、1万歩ではメタボリック症候群の予防になるなど体質そのものの改善も期待できます。 いつまでも健康でいるために歩こう  健康のためなら、1日1万歩を目指せば十分です。2万歩、3万歩も歩いたからといって2倍、3倍も健康になるわけではありません。ウォーキングは10分で1,000歩が目安。今より少し多く歩くことを意識するだけで心肺機能や血管の柔軟性なども向上し、健康増進につながります。たった10分で1,000歩と考えると、試してみたくなりませんか。  また、ウォーキング用のシューズを用意するのもおすすめです。ウォーキングシューズは足首や膝の負担を減らしてくれますし、お気に入りの靴を用意することで歩くことが楽しみにもなると思います。ぜひ、楽しみながらウォーキングをして健康な毎日を過ごしましょう。 【てくtec逗子】参加者には活動量計が貸し出され、日々の活動量データがウェブ上のマイページに自動的に記録されます。8ページで今年度の募集についてお知らせしています。 ウォーキングで効果を実感 「てくtec逗子」参加後、要介護リスクが下がりました。     参加前 参加後 運動機能リスク 30.6% 22.06% うつリスク 32.52% 17.46% 出典:逗子市「2022年度 運動・スポーツ習慣化促進事業実績報告書」