3 活動拠点の在り方

《モデルケース2》 2010年のNPOセンターずし(仮称)

逗子には「NPOセンターずし」があるので、有名です。というのも、NPOセンターずしがあることで、逗子のまちは活性化し、NPOだけでなく、商店や中小企業などの事業体も一緒になったまちづくりを行っているからです。
 NPOの人たちは、なるべく逗子市内で買い物をしたり、印刷を頼んだりします。モノによっては市外の方が安い場合もあるのですが、逗子の商工会やJCの人たちは「NPOの活性化が町の活性化になる」と、いろいろな場面での協力を惜しみません。また、市民は「こういうものを仕入れてくれない?サークルで購入したいんだけど」と商店にお願いしたりします。「これが今は売れてるわよ。うちの子は横浜まで買いに行っている」というアドバイスをしてくれる人もいます。
 今では、逗子の商店街は近隣からの買い物客も多い、大変賑やかなまちになっています。そうした活性化を市民が支えているのです。
 こうした関係ができるようになったのは、NPOセンターずしを中心に、逗子市民のコミュニケーションが図られるようになったからです。
 

NPOセンターずしの基本方針

「人と人とをつなぐところ」
 「にぎわいのある元気の出る場所」
 「誰もが利用できるところ」というのがNPOセンターずしの基本方針です。これを具体化するために、NPOセンターずしでは、
 「そこに行けば、活動している仲間と出会える」
 「意外な人に出会って、発見がある」
 「一人でも、市民活動に参加できる機会がもてる」ようなところにすることを前面に押し出しました。そして、それを支えているのが、コーディネーターでありボランティアです。

運営の手法

NPOセンターずしは、建物、内装、設備等の施設面は行政が整備しました。しかし、施設の運営は、企業、NPO等が参加する<サポートずし>が担っています。サポートずしはNPOセンター以外にも、商店街の空き店舗を利用した拠点や地域拠点のコーディネート事業を行っています。
 <サポートずし>は、会員組織です。会員は正会員が企業やNPOなどの組織ですが、個人として参加したい人も個人会員として会員になることができます。

NPOセンターずしの事業

NPOセンターずしの事業は、以下のとおりです。
  1. NPOセンターの運営
     中身の運営が主な事業で、鍵を開けたり閉めたりするのはビルメンテナンス会社のスタッフが行います。(ビルメンテナンス会社の仕事は、鍵の開け閉めと共同部分<トイレ等>の清掃です。)運営というのは具体的には、会議室の予約受付と会議室の使い方等のお世話、印刷機やコピー機等の説明、そして総合窓口対応です。
     といっても、もともとのセンター目的に合致するようにするには、「また来たくなるような」「誰かが必ず居るような」雰囲気をつくる必要があります。だから、「暖かい雰囲気」「遊びに来たくなるような雰囲気」づくりが必要です。それには、会議室の予約受付といっても、ある程度NPOや企業のことがわかるコーディネーターが配置されています。
  2. 講座の開催
     NPOやマネジメント、まちづくり等の講座は、NPOセンターずしの目玉です。講座は毎年テーマを決めて春と秋に5回連続で開催されますが、大変人気があり、遠く関西や東北からも参加があります。(遠方からのお客さんは、その後鎌倉や横浜のサポートセンターも視察して帰るようです。)
     なんといっても、講座の特色は、マネジメント講座とその後に続く個別のコンサルテーションです。というのも、NPOセンターずしは運営を担う<サポートずし>が中小企業とNPOメンバーから構成されているので、具体的なマネジメントの知識を提供できます。講座のあと希望者には個別のコンサルティングを行います。これが非常に役立つと評判で、全国から参加者が訪れるようになりました。
  3. 具体的な相談窓口
    センターには専門の相談員がいます。相談員とは、<サポートずし>のメンバーですが、文化面に詳しい人、企業経営に詳しい人、環境に詳しい人などそれぞれの専門分野を持った人が担当します。年間を通して、月曜日には文化、火曜日は環境、というように担当者のスケジュールが決まっていますので、相談したい人は相談日を選んで相談できます。また、その時間に相談できない人は、事前に相談内容を申請しておいて、電話等でも相談を受けることができます。
     ここでの目玉は、中小企業診断士や社会保険労務士、税理士の資格を持つ人がいることです。
     相談は一回は無料ですが、それ以降継続して相談を受けたい人はコンサルティングとして有料になります。ただ、かなり利用料は安く抑えられています。
     最近は、コンサルティングの希望者が市外の人が増え、どこまで対応するのか会議で問題になっています。
  4. ベスト・プラクティス賞
     センター主催行事として、NPOのマネージメント、そして企業とNPOの協働についての「他の人が真似できるベスト・プラクティス賞」があります。
     年一度表彰するものですが、その表彰式は公開で行われます。ですから、参加者は他の団体がどのように工夫をしたかをつぶさに知ることができます。
     対象は、基本的には市内の団体ですが、特別賞として市外の団体も表彰します。
    また、マネジメントは毎年テーマを変えます。例えば、プレゼンテーション、会員の増やし方等です。講座と同様に、他の都市からの参加者も多い行事です。資金は<ずし基金>からまかなわれます。
  5. 出版
     講座の内容をまとめたブックレット、ベスト・プラクティス賞のこれまでをまとめた「ゴールドブック」などを編集・出版しています。これらは、センターで販売していますが、かなりの収入源となっています。
  6. 喫茶店とショップの運営
     逗子のうんちくオヤジがコーヒーを淹れ、お菓子好きのマダムたちが毎日日替わりで手作りケーキを提供し、そしてこだわりのおじ様たちが毎日日替わりランチを提供する喫茶店は大人気です。
      ただし、日替わりランチと言っても毎日人が変わる人替わりランチなので、月曜日は手打ちそば、火曜日はカレーライスとばらばらですが、それぞれファンがついています。
      実は、この喫茶店は、生涯学習センターの「男の料理教室」卒業生の働く場になっています。ここに飽き足らずに、市内にお店を開いてしまった人もいますし、市内のお店の手伝いに入った人もいます。
      ショップでは、市内の作業所の手作り品などに加えて、センターの出版物等を販売しています。

サポートずしの他の事業

<Zの運営>
 サポートずしは、センター運営の他、地域拠点<Z>の運営にも関わっています。Zとは、センターから遠い地域にも、サポート機能を提供することを目的とした施設です。ただセンターよりももっと地域密着型です。例えば、商店街の空き店舗を利用した<駅前商店街・Z>があります。これは商店街の中にあるサロンで、ふらっと商店街に来た人が立ち寄ります。朝9時から午後7時まで原則的にオープンになっています。この管理をするのは、近隣の人7人です。彼らの義務は朝鍵をあけることと、夕方鍵を閉めること。そして、一杯30円のお茶、コーヒーのセットをするだけです。日中は、「ちょっとご飯食べてくる」と常連さんに任せて、自宅に食事に帰ったりすることもあります。
 碁盤や将棋盤があるので、碁を打つ人や将棋を指す人もいます。そうしたオジサンたちと話しをしたくて、放課後必ず立ち寄る子どももいます。その子の中には、「2丁目の一人暮らしのトキおばあさんが、びっこひいてたよ」なんて教えてくれる子もいます。すると「ちょっと見てくるか」とのぞきに行く人もあります。
 また、子育てグループが「こういう場合どうすればいいと思う?」なんておしゃべりしているのを聞いていたオジサンたちが、「収支予算どうなってるんだ?ちょっと見せてみろよ」なんて言いながら、おせっかいをやきはじめました。そのうち「助成金の申請書書いてあげるよ」と言い出して、「わー!すてき」なんておだてられています。実際、こういう形で昨年は<逗子囲碁・将棋倶楽部・子育てサークル3者共催 森で遊ぼう会>が開かれました。
 わからないことがある時には、NPOセンターずしに電話して意見を聞いたりしています。
 こんな拠点が、逗子には3つあります。

財政

センター運営は、<サポートずし>の一事業です。サポートずしの財政は、半分は行政からの委託費でまかなわれますが、20%が事業収入(講座収入、コンサルティング収入)、10%が出版の収入、10%が会費、そして10%が市民からの寄付になっています。
 寄付はきちんと<ずし基金>としての受け皿を作ったので、これまでユニセフなどに寄付していた人が、「せっかくだから地元のために使ってね」という形で寄付してくれる人が増えました。

スタッフの働き方

<サポートずし>には、常勤スタッフとアドバイザーのような専門スタッフがいます。常勤スタッフは4人いて、全員が地域で活動していた人たちです。一人は、商工会のメンバーです。
 そうしたスタッフは当然全員が有給ですが、<サポートずし>のスタッフはそれぞれシンポジウムの講師やパネリストをつとめる機会も多くあります。スタッフを支えるのは数多いボランティアの方々で、発送や清掃などのお手伝いをしてくれます。
 拠点Zのスタッフは基本的にボランティアです。

課題

すべて<サポートずし>が独占する形になると、外郭団体のようにならないか?世田谷街づくりセンターのようなものがあって、「世田谷まちづくりハウス」のような分家を作っていく方が良いのかもしれない。

この情報に関するお問い合わせ先

市民協働部:市民協働課市民協働係

電話番号:046-872-8156


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