平成30年度 勧告・意見等

平成30年度

不服第1号

■ 不服申出内容
 平成30年3月28日付け情報公開請求「平成30年3月22日開催 平成29年度逗子市廃棄物減量等推進審議会会議録音データ」の資源循環課の情報公開拒否決定について、
 逗子市情報公開条例第5条第2項第3号アに該当し、理由として「当該録音データは会議録の作成過程として録音されたものであり、校正及び確認作業を経て決裁により公式の会議録が完成することから、当該データを公開することは、未成熟な情報を公開することにより不正解な理解や誤解を与えるおそれがあり、また自由かつ率直な意見交換等が阻害されることに繋がる」との理由が記載されているが、当該審議会は公開の会議であること、録音データは行政文書該当性を有すること、「決裁等」を公文書性の要件としない逗子市情報公開条例の下では録音データ成立と同時に公文書性を獲得することから、同条例第5条第2項第3号ア該当を理由とする情報公開拒否決定は不当である。
■ 調査結果等
 実施機関は、本件情報は、条例第5条第2項第3号アの「調査、研究、検討、審議等の意思決定過程における情報」に該当するとして本件公開拒否決定を行っているが、条例が「率直な意見交換や意思決定の中立性が著しく損なわれる」ことを要件としていることから、非公開となるのは「公正又は適正な意思決定を著しく妨げるもの」に限定されるのであり、安易に非公開の範囲を広げることのないように判断されなければならない。
 本件会議はもともと公開のものであり、また、当該録音データの録音内容を見分すると、録音データが公開されたとしても、発言内容についての誤解が生じ、また、率直な意見交換や意思決定の中立性が著しく損なわれると認められるような部分は見当たらず、公開により、市民が会議録確定前に会議の内容を知り、市政に関わることの利益を制限することを正当化できるだけの、非公開にすることによる利益を認めることは困難であり、実施機関が主張する「公正又は適正な意思決定を著しく妨げるもの」であることについての具体的な根拠は見当たらない。
 以上により、本件情報公開拒否決定となった情報は、条例第5条第2項第3号アの「公開することにより公正又は適正な意思決定を著しく妨げる」情報には該当せず、非公開には理由がないと思料する。
■ 勧告
  実施機関は、情報公開拒否決定を取消し、全部公開処分をすべきである。

 ※平成30年5月7日、情報公開審査委員は、市長及び副市長、担当課に勧告の趣旨を説明し
  ました。
 ※平成30年5月11日、資源循環課は、原処分を取り消すと共に、改めて全部公開決定を行い
  ました。

相談等第1号

■ 相談等申出内容
 平成30年3月20日に公開された会議概要について、重要な打合せであったにもかかわらず記載内容が少なく、事案に対する質疑応答の記述が欠落していると思われ、真実を記録しているのか疑義がある。法を無視した発言と考えられる記述もある。ICレコーダーによる録音等、記録を事後再検証できる手段を講ずるべきであった。
 葵会が県知事に提出した病院開設許可申請書の写しも市は受け取っておらず内容を把握していないのは不可解である。
 また、平成30年2月26日に開示された平成30年1月26日の葵会理事長との面談記録についても、文書作成日が平成30年1月29日であるにも関わらず、供覧日までの所要日数が異常に長く、内容的にも極めて不自然である。かなりの加除、修正等がなされたのではないか。
■ 調査結果等
  逗子市が、自ら誘致した病院に対する病院開設許可申請書を審査中の段階で保有していないことが、不自然であるとまではいうことができず、また、逗子市がこれを取得して保有すべきだとまでは評価できない。
 また、病院開設に関し逗子市と葵会が共通の認識を有するために逗子市が作成したスケジュール表に葵会が一部修正を加え、それを神奈川県に対する病院開設許可申請書に添付していたことを、逗子市が把握していなかったとしても、文書管理上特に問題が存するとは考えられない。
 平成30年1月26日の面談記録については、実施機関の説明に不自然な点は見いだせず、事実を記載していないとは評価できない。また平成30年3月20日に公開された会議概要書については記載事項が会議時間に対して僅かであり、それ以外にも申出者が指摘するような何らかの議論がなされたのではないかという疑問がなくはないが、実施機関の説明にも特に不合理な点は見当たらず、事実を記載していないとは評価できない。
 会議等について録音する場合、会議等への参加者全員から事前に承諾を得る必要があり、録音することによって少なからず参加者に萎縮効果を与えてしまう場合も想定でき、自由で活発な意見が表明されないことも考え得ることである。よって、全ての会議等について、ICレコーダー等によって録音をすることまで要請することは困難であると考える。
■ 処理結果
 実施機関に対し、勧告ないし意見の必要性は認められないが、以下のとおり付言する。
 総合的病院の誘致に関する会議及び打合せ等については、「打合せまで録音することは一般化されていない」という事情だけで録音の可否を判断するのではなく、従前の経緯、証拠保全の必要性、当該会議等の種類、性格及び重要度、参加者の同意の有無、並びに、参加者の人数等の事情を総合的に考慮して録音をするか否かを検討すべきではないかと考える。

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