ページ番号1004016 更新日 2023年2月28日
アルコール依存症の発症リスクが少ない「節度ある適度な飲酒」は壮年男性の場合、純アルコール量換算で1日20g以下であるといわれている。これは、ビールであれば500ml、日本酒であれば1合弱、25度の焼酎であれば100ml、ワインであれば2杯程度に相当する。
1日の飲酒量が「適度な飲酒量」の3倍以上になると飲みすぎとなり、アルコール依存症のリスクが高まる。毎日、これだけの量を飲み続けて、習慣化してからアルコール依存症になるまでの期間は男性は20年以上、女性はその半分の期間と言われている。
強い飲酒欲求とそれに基づくコントロールのきかない飲酒
アルコールがいつも体内にある状態が続くと、脳はそれが普通の状態だと認識し、アルコールが抜けてくると、様々な不快症状(離脱症状)が出る。それを抑えるために飲んでしまう。
手のふるえ、多量の発汗、脈が早くなる、高血圧、吐き気、嘔吐、下痢、イライラ、不安感、うつ状態、幻聴、幻覚
肝炎、脂肪肝、膵炎、生活習慣病、消化器系のがんなどアルコール依存症が影響している場合がある。
世界保健機関(WHO)によると、アルコール依存症は60以上もの病気や外傷の原因になると指摘されている。
うつ病、不安障がい、パニック障がいなどの背景にアルコール依存症がある場合がある。
「連続飲酒」と「離脱症状」はアルコール依存症の典型的な症状。
アルコール関連問題の早期発見・早期治療を目的に久里浜アルコール症センターで提唱された概念で、次の3つの条件を満たす場合にそのように呼ばれる。多くの場合、依存症まで至っていないと考えられている。
お酒が大好きで体調を崩していてもやめられない人、いけないと思っても飲酒運転で事故をおこす人、自分や人を傷つけたりといった問題をおこしている人などは、プレアルコホリズムが疑われる。
アルコール依存症は、早期に治療を始めればそれだけ治療効果があがりやすい病気である。とくにプレアルコホリズムの段階で、きちんと対策をとれば、肉体的な問題だけでなく社会的にも経済的にもより少ない損失で回復が期待できる。
インターネットなどで一方的な情報を集めて自己診断するのではなく、あてはまると思ったらまずは専門知識のある人に相談する。
本人やその家族が同じ立場の人たちと交流し、断酒継続の助けとする断酒会やAA(アルコホーリクス・アノニマス)などがある。
参考・引用資料
「厚生労働省:知ることからはじめようみんなのメンタルヘルスホームページ」
「厚生労働省:e−ヘルスネット」
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